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『これからの住宅設計』(ID:0000230971) 読者登録解除フォーム
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■ メールマガジン・
・・・・・・バックナンバー第045号

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  ・・・これからの住宅設計・・・      第045号(2009.05.31)

   建築設計者の立場から住宅を考えるヒントを提供します。
                published by commonplace studio

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「これからの住宅設計」は戸建住宅や集合住宅(マンション)またそれらの改
修等、生活空間を作ること全般を題材にして、設計者の視点から住宅の在り方
を、読者の方々と一緒に考えてゆくメールマガジンです。

建築設計、住宅設計に関わる話題を取り上げ、住宅設計者としての経験や理念
をお話することにより、家創りについて違った視線で考える機会を提供するこ
とを目指しています。

読者の方々が住宅を設計する過程に触れることにより、家創りについて何か新
しいことを発見していただければ幸いです。



                        コモンプレイス スタジオ
                          代表  池澤 雅弘




※バックナンバーは下記ホームページでも御覧いただけます。
 誤字等も含めて、記事の訂正が必要な場合は、ホームページ上で修正させて
 いただいています。

                      http://www.commonplace.jp/



■目次

 01 コラム-------------------「希望の家」
 02 住宅設計入門--------------No.45 複数の庭を考える
 03 建築材料めぐり------------No.18 屋根材
 


///// 01 コラム //////


「希望の家」

自分の家を建てようと思う方は、皆様多くの家に対する希望を持っています。
その希望は家そのものに対することもあるし、場所に対することもあるし、経
済的な希望であったり、将来的な心配も沢山あると思います。極論を言ってし
まえば生きることの全てが家を建てることに繋がっているのかも知れません。
それらの希望は家が完成した瞬間に達成されることもありますが、その後の努
力の積み重ねによって達成されるものもあると思います。

仮に「住む場所を与えてくれれば、後は長い年月をかけて家族で協力し合い希
望が叶うように暮らしてゆくから余計な配慮は要らない」という建主がいて、
その方が建築家に望むことは建設費や部屋の広さということになるのかも知れ
ません。その他に意匠的、機能的、技術的な希望は多くの方が個々に要求され
ると思います。しかし少し極端な意見になってしまうかも知れませんが、建主
が建築家に本当に望んでいることは違うような気がします。そのことに気付い
ている方は直接建築家に求めますが、多くの方は気付かずにそのまま住宅が完
成してしまったり、ある程度建築家が配慮して設計に取り入れているのではな
いでしょうか。

建主が建築家に本当に望んでいることとは、「家に住み続けることにより、そ
の空間から刺激を受け、何かを育くませてもらいたい」ということだと思いま
す。家も文学や映画のように、人の成長に何かをもたらすことを理解し期待し
ている方が、わざわざ建築家に設計を依頼するのではないでしょうか。まさに
この問いにどう答えるかということが建築家の真意であると思います。そして
それが、依頼した建築家に建主が惹かれた理由そのものだったりします。

ある建築家は、決して綺麗ではない荒々しいコンクリートの壁を室内に剥き出
しにして家を建てました。その空間はプリミティブで力強さを感じます。光や
影が直接感性に訴えかけて来る様な空間です。ものの本質を汲み取る気持ちが
育まれるのではないでしょうか。また別の建築家は、客用便所を除いて建物内
の扉を全て無くしてしまいました。家族の間にはプライバシーは不要という考
えです。少し極端と思われるかも知れませんが、私にはその空間に何とも言え
ない優しい空気が流れているような印象を受けました。空間は一つにつながり
、今家族の一人一人が何をやっているか無意識の中で理解しながら時が流れて
います。そこには言葉や行為が無くても、孤独は生まれず家族の温もりが存在
します。

上記の作品も、そのテーマを生かした意匠性は追求されなければならないし、
住宅としての機能を持ち合わせなければなりません。自分のテーマに沿った住
宅を完成させる為に建築家は全力を注ぐはずです。それが建築家の性(宿命)
だと思います。建主と建築家の相性がよければ希望以上の家を建てることが出
来るかも知れません。








///// 02 住宅設計入門 //////

ここでは、一般の方を対象に毎回テーマを決めて建築設計に関するアドバイス
をさせていただきます。

第45回のテーマは「複数の庭を考える」

ほとんどの住宅には庭がありますが、庭と建物の関係が余りうまくいっていな
い住宅も少なくありません。リビングルームの正面に庭を造り、残りの外部空
間は空いた場所に植栽を施し、それ以上のことは考えていないことが多いのか
も知れません。庭の形状は住宅のプランに左右されますが、住宅の機能や動線
を考えた上、それを庭に反映させる必要があります。建物をつくった部分の残
りが庭になるわけではありません。

外部空間の機能を考えてみると、自然環境の享受、プレイヤード、洗濯物や布
団を干すスペース、勝手口周りのサービスヤード、玄関前のアプローチ、ドラ
イヤード、パーキングスペース等が思い浮かびます。これらを全て庭と考える
か単なるスペースと考えるか意見が分かれると思いますが、内部空間と深い関
係がある場所は庭としてのつくり込みが必要だと思います。

例えばリビングの前面にはメインの庭をつくることが多いと思いますが、ここ
には自然環境を享受し外部空間を楽しむ場所と考え、出来れば物干しのスペー
スと分けたいところです。物干しは水廻りとの動線を考えた上でメインの庭と
違う場所に設けるべきでしょう。また浴室に大きめの窓を設けた場合、その前
面にバスコートをつくり景観と通風を確保するべきです。

他の外部空間も建物との関係を重視して独立させることを考えた方が、豊かな
外部空間が構成されます。よく建物を出来るだけ北側に寄せて、南側になるべ
く大きな庭をつくる計画がありますが、敷地が許されるならば北側にスペース
を確保して庭をつくるべきです。北側に水廻りが集中する傾向があり、どうし
ても閉ざされた空間になりがちですが、庭があれば採光、通風、動線を確保す
ることが出来ます。また南側に植栽する樹種と北側に植栽する樹種は違ってき
ますので、豊かな植栽計画が成り立ちます。室内との関係を重視した複数の庭
をつくる意識が大切だと思います。







///// 03 建築材料めぐり //////

建物と建築材料の関係を考えながら、メーカーのホームページを通じてそれぞ
れの材料を紹介させていただきます。


   No18 「屋根材」

住宅の意匠の中で屋根はとても重要な位置を占めています。子供に家の絵を描
かせれば大きな三角屋根を目立つ色で塗った絵を描きます。屋根をどのような
形にするかで建物の印象が相当変ってしまいますし、耐久、耐火、耐熱、耐水
、遮音といった性能が求められる大変重要な建材です。

屋根を選ぶときは材料と勾配の関係を理解しなければなりません。最低必要勾
配は各材料の防水性能から生じています。屋根の勾配は外観だけではなく、平
面計画にも大きな影響をもたらします。代表的な材料の最低勾配を書かせてい
ただくと瓦屋根葺:4/10、人口化粧スレート葺:3/10、シングル葺:2.5/10、
金属板瓦棒葺:1.5/10、金属板平葺:2.5/10、かや葺:6/10、陸屋根(フラッ
トルーフ):1/100といったところです。

瓦屋根は屋根を大きく見せて瓦の美しさを強調する為に勾配を大きくすること
が多いため、防水性から来る必要勾配が問題になることは余りありません。
(法規による高さ制限等によりうまくいかないことはあります。)屋根を緩や
かな勾配にしてテクスチャーもすっきりしたものを選ぶ場合、人口化粧スレー
ト(コロニアル)やアスファルトシングルが好まれます。更に緩勾配を望むの
であれば雨仕舞いのよい金属葺きを考えます。こちらは断熱性と音の問題を解
決する必要が出てきます。

モダンスタイルの家が増えてフラットルーフが用いられる機会も多くなりまし
た。最低勾配1/100ですが、条件が許せば1/50程度にしたいところです。経年
的に材料が劣化して一部に水が溜まり漏水することが考えられるからです。

屋根は建物の象徴として捉えられることが多く、歴史的な建造物でも屋根の形
によって様式を決めていることがよくあります。住宅街を歩けば多くの屋根を
見ることが出来ますので、注意深く屋根にこだわって見られてはいかがでしょ
うか。「家に対する願いは屋根に込められている」といった特徴に気付かれる
かもしれません。


朝日窯業
http://asahiyogyo.web.infoseek.co.jp/
主に和瓦を取り扱うメーカーです。カラーラインナップが充実しています。

丸鹿窯業
http://www.marushika.com/roof01.html
洋瓦を取り扱うメーカーです。施工例の写真を多数見ることが出来ます。

クボタ松下電工外装
http://www.kmew.co.jp/index.html
人口化粧スレート材の代表的メーカーで、代名詞であるコロニアルは商品名で
す。

大和スレート
http://www.yamatoslate.co.jp/contents/roof.html
軽量瓦や金属屋根を提供しています。

田島ルーフィング
http://www.tajima-roof.jp/index.html
防水工事の代表的メーカーです。アスファルトシングルを提供しています。

日新工業
http://www.nisshinkogyo.co.jp/index.html
アスファルトシングルを提供しています。屋上緑化にも力を入れています。

元旦ビューティ
http://www.gantan.co.jp/jyutaku/body.html
金属屋根を取り扱うメーカーです。

ヨドコウ
http://www.yodoko.co.jp/showroom/ken/index.html
金属屋根を取り扱うメーカーです。ライトウェーブ、ライトフラットは住宅で
よく使われます。












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■コモンプレイス スタジオは建築士事務所です。

 事務所を移動しました。小さな事務所ですが打合せスペースを設けましたの
 で住宅設計について何かご相談がある方は是非お越しください。(相談は無
 料です。)不在のことも多いので、おいでくださる方は事前に電話またはメ
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 長い年月、設計事務所に勤務した経験を生かし徹底した現場監理を行い安全
 で健康的な住宅をご依頼主に提供します。

 ご依頼主との対話を重視し、アイディアを提供し着実に理想の家創りを進め
 て行きます。

 誠心誠意をモットーに豊かな日常空間と建築文化の創造を目指しております
 ので是非ホームページをご覧ください。

                      http://www.commonplace.jp/

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【発 行】コモンプレイス スタジオ         commonplace studio
【編 集】池澤 雅弘                 masahiro ikezawa
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