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『これからの住宅設計』(ID:0000230971) 読者登録解除フォーム
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・・・・・・バックナンバー第049号

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  ・・・これからの住宅設計・・・      第049号(2009.12.30)

   建築設計者の立場から住宅を考えるヒントを提供します。
                published by commonplace studio

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「これからの住宅設計」は戸建住宅や集合住宅(マンション)またそれらの改
修等、生活空間を作ること全般を題材にして、設計者の視点から住宅の在り方
を読者の方々と一緒に考えてゆくメールマガジンです。

建築設計、住宅設計に関わる話題を取り上げ、住宅設計者としての経験や理念
をお話することにより、家創りについて違った視線で考える機会を提供するこ
とを目指しています。

読者の方々が住宅を設計する過程に触れることにより、家創りについて何か新
しいことを発見していただければ幸いです。



                        コモンプレイス スタジオ
                          代表  池澤 雅弘




※バックナンバーは下記ホームページでも御覧いただけます。
 誤字等も含めて、記事の訂正が必要な場合は、ホームページ上で修正させて
 いただいています。

                      http://www.commonplace.jp/



■目次

 01 コラム -----------------「人口が減るということ」
 02 住宅設計入門--------------No.49 窓の選択
 03 建築材料めぐり------------No.22 ユニット(システム)バス
 


///// 01 コラム //////


「人口が減るということ」

今年(平成21年)の住宅着工数が80万戸を割り込むことが決定的ということで
す。これは1964年以来、45年振りのことで建築業界の冷え込み具合を象徴して
います。住宅の着工数とその年に生まれた子供の数はかなり似ています。最近
では百十万から百二十万前後という数値が続いてきました。今年に限っては景
気の影響もあり住宅着工数が突出して低くなりましたが、住宅着工数も子供の
出生数もその時の経済状況に大きく影響を受けることは間違いなさそうです。

少子化が進み将来日本は大変なことになるといわれて久しいですが、一向に改
善される気配はありません。民主党は子供手当てを導入し、社会全体で子供を
育てる仕組みをつくろうとしていますが、個人的にはその理念自体正しいこと
なのかしっかりと議論すべきではないかと感じています。本当に人口が減るこ
とが悪いことなのか、そしてお金を支給することが出生率を高くし健全な子供
の成長に役に立つことに繋がるのか私は疑問に感じています。

私が子供の頃は人口が順調に増え続けている時期でしたので、このまま人口が
増え続けた場合、食料難や生活のためのエネルギー不足が生じると心配されて
いました。35年ほど前の人口に対する意識からすれば現在は願ったり叶ったり
の状況と言えるかも知れません。人が生活するための産業は合理化が進み、仕
事量を減らすことを可能にしています。不況下の現在、雇用が減り失業者があ
ふれている時代に子供を積極的につくろうとしないのは当然のことであり、そ
れを政治力で調整しようとするのはおかしいような気がします。ただしどうし
ても子供がほしい夫婦が子供をつくれないような社会的原因が有るとすれば、
それは政治の力で何とかしなければいけないと思います。

出生率低下に政治がここまで口を出すのは、来たるべき少子高齢化社会に対応
するために高齢者を支える若者を沢山生み出さなければならないという使命か
らだと思います。しかしこの問題を出生率の改善で解決しようとするのは今の
大人たちの独善だと思います。子供が増えてもその子供たちが大人になって仕
事に恵まれなくなったり、収入が激減したりりすれば大変な苦労を強いられま
す。それだったら、今からでも単純に年金の支払い額を増やした方が確実性が
あり公平だと思います。年金支払い額が増える代わりに、人口が減り満員電車
から開放され、緑豊かな公園(公共空間)が増え、1世帯あたりの住戸面積も
増え、雇用も確保されれば生活は豊かになります。その過程を経ればその後出
生率は自然に上がると思います。その結果、合計特殊出生率は理想値である
2.0に近付き、人口が安定したものになるようになるのではないでしょうか。
そして今現在の人口より少ない人口で落ち着くことは間違いないような気がし
ます。

しかし人口が減ることにより世の中が豊かになる保障はないわけで、また豊か
になったとしても自然に出生率が増える保障も無いわけですから、私が言って
いることこそ独善と批判を受けるかも知れません。経済状況に関係なく、家族
を築くことは人の根源的な幸福であるわけですから人口が減ってよいという意
見が否定されても仕方ありません。ただ少子高齢化社会に対する不安のみが強
調され、こういった議論が余り行われていないことに懸念を感じます。

子供手当てが支給されるようになれば家計に余裕が出来、住宅を新築したりリ
ホームしたりする人が増え建築業界にとっても朗報と言う声も聞かれますが、
私には将来のビジョンを感じることは出来ません。もっと長期的視野にたって
人口が減ったときに豊かで合理的に生活できるように都市環境、住環境を改善
する政策が必要だと思っています。





///// 02 住宅設計入門 //////

ここでは、一般の方を対象に毎回テーマを決めて建築設計に関するアドバイス
をさせていただきます。

第49回のテーマは「窓の選択」

住宅の設計を行う上で、窓の選択はとても大切な作業です。適切な位置に適切
な窓を選択しないと実際に生活を始めてから不都合が見つかり、入居者が不自
由な思いをすることになります。しかしこの場所にはこの窓という決定的な決
まりは無く、いろいろな要因の中で優先順位を決めて施主と設計者が打合せを
しながら決めていくものだと思います。

通常リビングルームには大きな掃きだし窓(床まで開口となっている窓)を設
けます。大きな窓があり、日当たりの良い寛ぎのスペースというイメージは誰
でも持つと思われます。掃きだし窓の巾により、引き違いとするか中央はめ殺
しの両側引き戸とするか、あるいは程々の巾にとどめ2つの窓とするか、この
辺りは部屋の大きさや家具の配置で決まってきます。気をつけなければならな
いのは防犯に対する配慮です。大きな窓は面格子を付けることが難しいので、
雨戸をつける、センサーを付ける、複数の鍵を付ける等対策を考える必要が有
ります。

窓を選択するときのポイントは、防犯、清掃、網戸の3つがあげられます。勿
論、生活環境や意匠性も重視するのは当然ですが、この3ポイントを抑えてお
かなければ日常生活に支障が生じます。例えば玄関廻りに付く窓ですが、意匠
上真ん中に線が入る引き違いは避けたいと思います。さらに通風を考えればは
め殺しも避けます。そうすると一般的には竪滑り出し窓か片開き窓を用います
が、外部に突き出るために面格子が付けられません。また内倒し窓や内開き窓
にすると内側に網戸を付けることが出来なくなります。結局、清掃は少し大変
だけどガラスルーバー窓に折りたたみ式網戸(プリーツ網戸)を付けることに
します。このように窓を選択する要素は沢山あり、何を重視するかによって答
えは違ってきます。

住宅に良く使われる窓は、引き違い、滑り出し、竪滑り出し、はめ殺し、片開
き、ガラスルーバー窓等です。竪滑り出し窓は窓を開けると吊元の軸が開口方
向に動き手が入るようになり、部屋の内側からガラスの両面が清掃できます。
2階以上でバルコニー等に面しない場所に良く使われます。その他、それぞれ
特徴がありますので適材適所に選択しなければなりません。また断熱性を重視
した複層ガラスを使用した窓、遮音性を重視した二重サッシ等も必要に応じて
選択することが求められます。特に複層ガラスは環境重視の点から主流になり
つつあります。





///// 03 建築材料めぐり //////

建物と建築材料の関係を考えながら、メーカーのホームページを通じてそれぞ
れの材料を紹介させていただきます。


   No22 「ユニット(システム)バス」

ユニットバスは現在では広く普及し、マンション、アパート、戸建住宅等、形
態に関わらず使用されています。施工性がよく衛生的で防水性に優れているユ
ニットバスは住宅の浴室の主役に躍り出たと言ってよいと思います。以前はプ
ラスチックや鋼板に囲まれた閉鎖的な空間というイメージが有りましたが、今
では面積が広く大きな窓を設けたユニットバスも普及しています。壁、床、浴
槽、シャワー、照明等がコーディネートできユニットバス形式のシステムバス
が多くのメーカーで開発されています。

環境問題が重要視される世の中になり、浴室全体を断熱できるユニットバスは
優れた特性を持ってます。浴槽に張った湯が冷めないばかりでなく他の部屋と
の気温差がほとんど生じないので、健康面にもいい影響を及ぼすことが期待で
きます。また多くのメーカーで床は滑りにくく水切れがよい素材を開発し、滑
り止めの効果とカビ発生の抑制を同時に解決しています。更に素足が床に触れ
たとき冷たさを感じない表面処理が施されている床も有ります。

ユニットバスの欠点といえば大きさが規格で決められていて、浴室をリホーム
する場合その中に納まる大きさのユニットバスしか使用できないことが上げら
れます。しかし特製の出窓を用意することによって、古い浴室からはみ出てし
まう部分を室内に納める事が出来るユニットバスが開発されています。また、
トステムとINAXが共同開発した「くるりんポイ」という排水口は、水流によっ
て渦をつくり排水目皿(ヘアキャッチャー)に溜まる髪の毛やゴミの石鹸や油
脂を洗い流し綺麗にまとめ清掃をしやすくしています。自然水流のみでこの機
能を実現したことは関心させられます。

普及率が高く、単価も高いユニットバスは各社開発に力を入れています。日々
進化が感じられる建材だと思います。また少し前に現れた技術は直に他のメー
カーでも追従していますから、大手のメーカーと同じような機能を他のメーカ
ーでも持っています。見積が合わないときメーカーを変えることによって金額
を抑えることが可能なので、自分が必要とする機能や意匠的条件を整理し多く
のメーカーに目を配る必要があると思います。



TOTO
http://www.toto.co.jp/products/zone/bath.htm
衛生機器メーカーの最大手。シャープで落ち着いたデザインが中心です。

INAX
http://www.inax.co.jp/products/bathroom/
TOTOと並ぶ大手メーカー。デザインに柔軟性を感じます。

パナソニック電工
http://sumai.panasonic.jp/bathroom/
機能が豊富です。家づくりに直接関る情報が掲載されています。

トステム
http://www.tostem.co.jp/lineup/utility/bathroom/
くるりんポイ排水口は優れた機能だと思います。

タカラスタンダード
http://www.takara-standard.co.jp/product/index.html#systemBath
マンションでよく使われています。ぴったりサイズシステムバスでサイズのオ
ーダーが可能です。

ノーリツ
http://www.noritz.co.jp/bathroom/index.html
特製の出窓を用意して浴室の設置スペースを広く出来る工夫をしています。

長府製作所
http://www.chofu.co.jp/systembath/feature/
ワイド浴室は同じ設置スペースで従来品より広い浴室を確保しています。

サンウェーブ
http://www.sunwave.co.jp/products/bath/
カラーバリエーションが豊富です。

クリナップ
http://www.cleanup.co.jp/bath/index.shtml
シンプルに有効な機能をまとめていると思います。

ナスラック
http://www.nasluck.co.jp/products/bathroom/
コストパフォーマンスの高さを強調しています。

ヤマハ
http://www.yamaha-living.co.jp/product/bath/index.html
人口大理石を使ったシステムバスルームを提供しています。









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■コモンプレイス スタジオは建築士事務所です。

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 て行きます。

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【発 行】コモンプレイス スタジオ          commonplace studio
【編 集】池澤 雅弘                  masahiro ikezawa

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