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『これからの住宅設計』(ID:0000230971) 読者登録解除フォーム
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・・・・・・バックナンバー第056号

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  ・・・これからの住宅設計・・・      第056号(2012.01.09)

   建築設計者の立場から住宅を考えるヒントを提供します。
                published by commonplace studio
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東日本大震災により被災された皆様、ご家族、関係者の皆様に心よりお見舞い
申し上げます。被災地の一日も早い復興をお祈りいたします。



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「これからの住宅設計」は戸建住宅や集合住宅(マンション)またそれらの改
修等、生活空間を作ること全般を題材にして、設計者の視点から住宅の在り方
を読者の方々と一緒に考えてゆくメールマガジンです。

建築設計、住宅設計に関わる話題を取り上げ、住宅設計者としての経験や理念
をお話することにより、家創りについて違った視線で考える機会を提供するこ
とを目指しています。

読者の方々が住宅を設計する過程に触れることにより、家創りについて何か新
しいことを発見していただければ幸いです。



                        コモンプレイス スタジオ
                          代表  池澤 雅弘

※集合住宅の計画案(ボリュームチェック)を行います。長年の経験に基づく
 提案をさせていただきますのでご相談下さい。

※木造住宅の耐震診断、耐震補強のページをホームページに公開しました。

※バックナンバーは下記ホームページでも御覧いただけます。
 誤字等も含めて、記事の訂正が必要な場合は、ホームページ上で修正させて
 いただいています。

                      http://www.commonplace.jp/



■目次

 01 コラム -----------------「専門化する建築技術」
 02 住宅設計入門--------------No.56 剛と柔
 03 word of life--------------No.04 工事監理
 


///// 01 コラム //////


「専門化する建築技術」

建物を建てるという作業は多くの技術の集結であり、それを行う建築家や技術
者は幅広い知識を持っていなくてはいけないことは今も昔も変わらないことだ
と思います。設計者の仕事をたどれば、基本計画では法規の知識や工事費用も
含めた事業開発能力が必要となり、実施設計では建築を成り立たせるための構
造、設備、材料などの諸知識や作図能力を必要とされます。その他、デザイン
、現場監理、営業など多くの能力が必要とされています。一昔前まではこれら
を基本的に一人の人間が中心になって行っていました。建築に関するオールラ
ウンダーがチーフになって建物をつくる過程に最初から最後まで関ることが当
たり前であり、将来独立を考えている学生は全てを経験させてくれる事務所を
就職先に選択したものです。

多くの技術を身につけるのは大変なことだと思いますが、ほぼその全てを図面
を描くことによって身に付けられます。現在のようにCADを用いず手描きで図
面を描いていた時代は建築の基本的な知識が無ければ線を引くことは出来ませ
ん。怒られながら技術を磨き必死になりながら図面を描いて技術や知識を高め
たものです。合理的で解りやすく美しい図面がを描けるようになれば、法規、
構造、設備、デザイン、見積などその建物に関る知識が頭の中に入っているの
で監理技術や営業力も自然に身についてきます。ただし、それなりの素養が必
要で建築設計は才能と努力が必要な仕事です。筋のいい人は一つのことを覚え
るとそれに関連する十の技術を身につけるようなところがあります。また、そ
うでなくては多くの技術をまとめ上げ思い描いた建築を生み出す能力を養うこ
とは出来ないと思います。

最近はCADの発達により、そのような技術が無くても図面は描けるようになっ
てきました。基本的なルールとCADの知識があれば設計事務所に入所後1年ぐら
いの経験でどんどん図面を描いています。難しい納まり部分もメーカーが公開
しているデーターや過去の作品のデーターを貼付ければ図面を描くことが出来
ます。当然、細かい部分で調整は必要になるのですが、経験があるものが少し
手を加えれば発行できる図面が出来上がります。とても合理的なように感じま
すが、一年で図面が描けるようになる代わりに建築の仕事全体の知識を身につ
けることは出来ません。

さらに、環境関係の図書作成や技術的な保障関係の仕事が設計業務の中に加わ
り、どうしても作業の効率化が望まれています。多くの事務所ではそれに対応
するために作業の分業化を進めていて、基本計画を行うもの、図面を描くもの
、認可関係を行うもの、工事監理をするもの、営業をするものなどをそれぞれ
別の人間が行うようになってきました。スペシャリスト育成は結構ですがこの
傾向は建築にとっても、将来建築家目指している若い人にとっても不幸なこと
に思えてなりません。断片的な仕事を続けていても建築に対する愛情が育まれ
るとは思えないからです。建物の納め方を知らないものがデザインすれば完成
直後は一見美しい建物が出来ますが、年月を追う毎にほころびが生じ生命感の
ない建物になってしまいます。専門家するにしても全体をきちんと覚えてから
一人一人の素養を判断し分業化することをしなければならないと思います。

今後は事務所を経営するにしても、人を育てるにしても大変難しい時代になり
ます。また、事務所が目指していることは何なのかはっきりさせなくてはいけ
ない時代に成ってしまったのかも知れません。技術を追求するのか、デザイン
を追及するのか、作業のスピードを追及するのか、それぞれだと思いますが遠
回りしても建築を追及する事務所が生き残ることを願っています。





///// 02 住宅設計入門 //////

ここでは、一般の方を対象に毎回テーマを決めて建築設計に関するアドバイス
をさせていただきます。

第56回のテーマは「剛と柔」

住宅の設計をする上で意識したいことの一つに「剛と柔」の考え方があると思
います。例えば構造計画に於いては、強固な柱梁によって耐力を維持する方法
がある一方、制震ダンパーなどを用いて力を逃がして耐力を維持する方法もあ
ります。また、熱環境計画に於いても建物の周囲をしっかり断熱し、開口部の
気密性を高め熱効率を良くする方法と、開放的な空間をつくり、風通しを良く
してなるべく冷房を使用しない方法もあると思います。どちらが正しいと言う
ことは無いのですが、全く反対の考え方が当たり前のように共存していること
が良くあります。

「剛と柔」を意識することは住宅の計画を進める上でしっかりとした指針の一
つになります。一つ一つの部屋の機能を明確にするか、あるいははっきり決め
ずにいろいろな使用目的に使えるようにするかということも一つの例になると
思います。前者は小さな部屋を数多く計画することになるし、後者は部屋数を
少なくして大きな部屋をつくることになると思います。頑な計画とするか緩や
かな計画をするかと言い換えられると思いますが、施主の希望通りに計画する
と「剛」になる傾向があると思います。分譲マンションなど不特定多数の方が
購入する住宅でも「剛」の傾向が強くなります。どちらかというと「柔」は意
識して取り入れないとなかなか使われることが無いかも知れません。

建築家と供に住宅をつくる場合、「柔」の要素を取り入れた計画を提案される
ことが多くなると思います。それは建築空間を魅力的に構成するためには
「柔」の要素が不可欠で風の流れ、光の動き、人の気配など多くの空間的な魅
力は「柔」が生み出していることが多いからです。しかし、それに加えて確実
で美しい納まり、材料の割付などを頑なに守りきる「剛」の要素も大切になっ
てきます。そんなことを意識しながら建築家と議論し合うことは建築に対する
愛情と理解を深め、理想の住宅を生み出す一つの方法だと思います。





///// 03 word of life //////

ここでは住生活にかかわる言葉を取り上げ、その言葉と住宅の関りについて考
えてます。
社会現象用語から商品名まで幅広く取り上げて行きたいと思います。

第4回のテーマは「工事監理」

建築関係の用語の中に「コウジカンリ」と読む言葉が二つあります。一つは
「工事管理」でもう一つは「工事監理」です。「工事管理」は施工会社が不良
個所を生じさせず工程通りに工事を進行出来るように管理することです。つま
り滞りなく建物を契約通りに完成させるためにとりしきることを表現していま
す。それに対して「工事監理」は設計通り、法令基準を守り施工されているか
監督することを意味します。施工者の番人という意味合いが強いのですが、図
面だけではわかり難い部分を施工者に理解してもらえるように指示したり、施
工者と協力して合理的な施工方法の検討や工事費用の調整なども行います。多
くの場合、設計者が工事監理者となりますが、設計者と施工者が同一の場合や
施主と施工者の信頼関係が強い場合など施工者が工事監理者となることもあり
ます。

工事監理者は施主の代理人となりますので、施主の要望を伝える役割も果たし
ます。工事監理者の言葉は施主の言葉と同じ意味を持ちますので、迂闊に材料
や設備機器の変更を口にすると、後から施工者から施主に追加請求出てきて問
題になることがあります。工事監理者と施主は良好なコミュニケーションを持
つ必要があります。

工事監理の仕事は建築現場によって工事に対するかかわり方が違ってきます。
現場によっては「常駐監理」といって毎日現場に常駐して工事監理をする場合
もあるし、「重点監理」といわれている監理は必要な検査等と定例に参加する
仕事が中心で週1回か2回程度現場に顔を出す監理方法もあります。一般の方が
聞けばおかしな話だと思われると思いますが、良質な施工者は自己検査を行い
間違いがほとんどない工事を行いますので現在では重点監理が一般的です。規
模が大きい工事や施工が難しい工事の場合は常駐監理が行われています。






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■コモンプレイス スタジオは東京杉並区の一級建築士事務所です。

 小さな事務所ですが打合せスペースを設けましたので住宅設計について何か
 ご相談がある方は是非お越しください。(相談は無料です。)不在のことも
 多いので、おいでくださる方は事前に電話またはメールでご連絡お願い致し
 ます。

 住所・TEL
 〒166-0003
 東京都杉並区高円寺南3-48-14 メゾンムラオカ406号室
 TEL 03-5913-8963
 FAX 03-5913-8964

※集合住宅の計画案(ボリュームチェック)を行います。長年の経験に基づく
 提案をさせていただきますのでご相談下さい。


 戸建住宅のご相談及びラフプランの作成を無料で承ります。お気軽にご連絡
 下さい。仕事が重複している場合お時間をいただくこともあります。お許し
 下さい。

 長い年月、設計事務所に勤務した経験を生かし徹底した現場監理を行い安全
 で健康的な住宅をご依頼主に提供します。

 ご依頼主との対話を重視し、アイディアを提供し着実に理想の家創りを進め
 て行きます。

 誠心誠意をモットーに豊かな日常空間と建築文化の創造を目指しております
 ので是非ホームページをご覧ください。

                     http://www.commonplace.jp/

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【発 行】コモンプレイス スタジオ   commonplace studio
【編 集】池澤 雅弘           masahiro ikezawa
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