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■ メールマガジン・・・・・・・バックナンバー第043号
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・・・これからの住宅設計・・・ 第043号(2009.03.31)
建築設計者の立場から住宅を考えるヒントを提供します。
published by commonplace studio
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「これからの住宅設計」は戸建住宅や集合住宅(マンション)またそれらの改
修等、生活空間を作ること全般を題材にして、設計者の視点から住宅の在り方
を、読者の方々と一緒に考えてゆくメールマガジンです。
建築設計、住宅設計に関わる話題を取り上げ、住宅設計者としての経験や理念
をお話することにより、家創りについて違った視線で考える機会を提供するこ
とを目指しています。
読者の方々が住宅を設計する過程に触れることにより、家創りについて何か新
しいことを発見していただければ幸いです。
コモンプレイス スタジオ
代表 池澤 雅弘
※バックナンバーは下記ホームページでも御覧いただけます。
誤字等も含めて、記事の訂正が必要な場合は、ホームページ上で修正させて
いただいています。
http://www.commonplace.jp/
■目次
01 今週のコラム--------------「日常の反映」
02 住宅設計入門--------------No.43 プランニングの順番
03 建築材料めぐり------------No.16 外構
///// 01 今週のコラム //////
「日常の反映」
私たちは日々の生活を保つために多くの雑用、忍耐を強いられていますが、そ
の手間をなくすように技術開発は進んで行きます。この技術と生活の結びつき
は大変強く、技術の変化によって日常の風景は大きく変わります。テレビがあ
る時代と無い時代、エアコンがある時代と無い時代、システムキッチンがある
時代と無い時代、アルミサッシがある時代と無い時代、比べてみれば誰でも当
たり前のように新しい生活を受け入れおり、技術の恩恵をありがたく思ってい
るのではないでしょうか。
世の中が便利になることによって、日常の中で一寸した光の動きや、風のざわ
めき、外から聞こえてくる子供の声などに心動かされる機会は減ってきている
のかも知れません。生活が健康的、衛生的になることは大切なことで、技術の
発展に水を差す気はありません。しかし日常生活に大きな変化の波が通り過ぎ
た現在、一様なデザイン傾向であることに危機感を感じます。最近の工業デザ
インの傾向を見てみるとシンプルでスタイリッシュなものが好まれる傾向にあ
ると思います。これは情報産業の発達により、心地よい配色やプロポーション
をシュミレーションできるようになったからです。以前であれば優れた感性を
持ったデザイナーが多くの時間をかけて創り上げてきたデザインがパターン認
識され、容易に使用できるようになりました。ただそこから生まれてきたデザ
インには生活感が感じられません。
建築のデザインに目を向ければ、シンプルモダンという言葉がもてはやされ、
どのハウスメーカーでも間違いの無いデザインをしています。設計事務所でも
人気のある事務所はシンプルモダンという言葉を掲げ設計をしています。どれ
も美しく機能的であると思います。しかし日常の煌きを享受したいと思えばも
う一段階苦しまなければいけないのでは無いでしょうか。通常のパターンから
逃れた部分を創り、そこに他愛もない日常を汲み取り生活に生命感を吹き込む
ようなデザインが必要だと思います。それでは全体のまとまりが滅茶苦茶にな
るという人も多いですが、力のあるデザイナーはうまくまとめてより魅力的な
ものを創り上げてゆきます。
世に名を残す住宅建築はどちらかというと創意のまま全体をまとめ、その上で
形を整えることが多かったのように感じます。整った形から入る今の設計の傾
向とは逆のやり方かも知れません。「シンプルモダンな住宅」は施工性もよく
、工事費も安く、クレームも少ない優等生かも知れませんが、長い時間を過ご
してゆく内に物足りなさを感じるのではないでしょうか。
///// 02 住宅設計入門 //////
ここでは、一般の方を対象に毎回テーマを決めて建築設計に関するアドバイス
をさせていただきます。
第43回のテーマは「プランニングの順番」
住宅のプランを考えるとき、どこから考えるのが一番合理的でしょうか。マン
ションやホテル等は基準階と言われる住戸、宿泊階から考えるのが基本です。
そうしないと部屋の大きさでスパン割りが決まりますから柱の立て方が決まり
ません。最初に1階を決めてしまってから基準階を考えると1階の室の真ん中に
柱を立てなくてはならないといったことが発生してしまいます。木造の住宅で
あっても主要な柱は1階と2階同じ位置に無くてはなりませんから、基本は2階
の間取りから考えるべきでしょう。ただ玄関は1階にあることが多く、主要な
部屋も1階に集まる傾向があるので、2階のプランに大体当たりをつけてから1
階を中心に考えるという方法は間違っていないと思います。
先に申し上げたように柱の位置が重要な意味を持ちますので、まず三間の五間
といった長方形の中に間取りが納まるように考えるのが基本で、そこから必要
に応じて構造に無理が無いように部屋の大きさや機能を考えながら出部屋をつ
くったり、吹き抜けをつくったりするべきでしょう。大切なのは常に屋根の形
をイメージして外観を整えることです。また階段の位置により間取りは大きく
変化します。階段の位置が決まればほぼ完成といっても言い過ぎではないかも
知れません。階段の位置を変えたパターンをいくつかつくり、一番しっくりい
く案を煮詰めるという方法もあると思います。
上に記した内容はあくまでも基本です。テーマがはっきりしている場合はその
テーマを実現させることを最優先に考えるべきでしょう。実際には具体的な間
取りを書き始める前に多くの概念図的なスケッチを描くことになりますから、
順番どおりキッチリ進めるものでもありません。ただ基本が解っていないと完
成したと思ったら実際には建てられないので最初からやり直しということもあ
りますので、何を決めるときに何が決まっていないといけないかということを
常に考えながら手を動かすことが大切だと思います。
///// 03 建築材料めぐり //////
建物と建築材料の関係を考えながら、メーカーのホームページを通じてそれぞ
れの材料を紹介させていただきます。
No16 「外構」
外構工事は完成間際に慌しく行われることがよくありますが、住宅にとって植
栽工事と並び大変重要な工事です。道路に面している部分などはとても目立ち
ますし、玄関周りに彩りを加えるのも重要な役目です。外構工事で手を抜くと
建物全体の価値を損ねてしまいます。
外構材メーカーは多くの製品を提供していて、フェンスや門扉は出来上がった
製品を選んで取り付けることが今では当たり前になっています。各メーカー大
変沢山の製品を用意していて、その中かからどの製品を選ぶかが大切になりま
す。情報力とコーディネート力の勝負といえます。
インターロッキングブロックや型枠コンクリートブロックの中には素材感を生
かした製品が各メーカーから出ています。コンクリートの淡い色合いが植栽や
天然石とよくあい落ち着いた雰囲気を醸し出します。建物本体の外観を引き立
たせる上でも外構部分だけが強調されるような意匠は避けたほうがよいかも知
れません。常に建物本体との関係を意識することが大切だと思います。
東洋エクステリア(トエックス)
http://www.toex.co.jp/
ミッドテリアプロジェクトのページは室内と室外の中間領域の提案がされてい
て参考になります。
新日軽-ガーデンエリア
http://www.shinnikkei.co.jp/exterior/index.html
デザインガイドは参考になります。
四国化成
http://kenzai.shikoku.co.jp/product/index_3.html
住宅用門扉の種類が豊富です。
三協立山アルミ
http://www.exteriorworld.jp/
デザイン性の高い製品をそろえています。
パナソニック電工
http://panasonic.jp/sumai/outside/
住宅関連製品が充実しています。太陽光発電の紹介もされています。
太陽セメント工業
http://www.taiyo-cement.co.jp/
インターロッキングブロックの老舗。このメーカーの型枠コンクリートブロッ
クは多くの著名な建築家が作品に使用しています。
エスビック
http://www.s-bic.co.jp/
天然素材やレンガを得意としているメーカーです。
東洋工業
http://www.toyo-kogyo.co.jp/
多彩な製品を用意しています。エクステリアガイドWEBは参考になると思いま
す。
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■コモンプレイス スタジオは建築士事務所です。
事務所を移動しました。小さな事務所ですが打合せスペースを設けましたの
で住宅設計について何かご相談がある方は是非お越しください。(相談は無
料です。)不在のことも多いので、おいでくださる方は事前に電話またはメ
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長い年月、設計事務所に勤務した経験を生かし徹底した現場監理を行い安全
で健康的な住宅をご依頼主に提供します。
ご依頼主との対話を重視し、アイディアを提供し着実に理想の家創りを進め
て行きます。
誠心誠意をモットーに豊かな日常空間と建築文化の創造を目指しております
ので是非ホームページをご覧ください。
http://www.commonplace.jp/
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【発 行】コモンプレイス スタジオ commonplace studio
【編 集】池澤 雅弘 masahiro ikezawa
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