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『これからの住宅設計』(ID:0000230971) 読者登録解除フォーム
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■ メールマガジン・
・・・・・・バックナンバー第052号

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・・・これからの住宅設計・・・      第052号(2010.09.13)

   建築設計者の立場から住宅を考えるヒントを提供します。
                published by commonplace studio
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「これからの住宅設計」は戸建住宅や集合住宅(マンション)またそれらの改
修等、生活空間を作ること全般を題材にして、設計者の視点から住宅の在り方
を読者の方々と一緒に考えてゆくメールマガジンです。

建築設計、住宅設計に関わる話題を取り上げ、住宅設計者としての経験や理念
をお話することにより、家創りについて違った視線で考える機会を提供するこ
とを目指しています。

読者の方々が住宅を設計する過程に触れることにより、家創りについて何か新
しいことを発見していただければ幸いです。



                        コモンプレイス スタジオ
                          代表  池澤 雅弘


※木造住宅の耐震診断、耐震補強のページをホームページに公開しました。

※バックナンバーは下記ホームページでも御覧いただけます。
 誤字等も含めて、記事の訂正が必要な場合は、ホームページ上で修正させて
 いただいています。

                      http://www.commonplace.jp/



■目次

 01 コラム -----------------「ディテールの重要性」
 02 住宅設計入門--------------No.52 塀について
 03 おしらせ------------------木造住宅耐震診断他
 


///// 01 コラム //////


「ディテールの重要性」

建築の設計作業でディテールと言えば「詳細、納まり」を指し、重要な部分を
どのように創るか細かく指示すること、またはその図面を指します。建築には
多くの一般詳細があり指示が無ければこれを用います。しかし、住宅の重要な
表現個所は独自のディテールを用いることによって作品の生命線とします。ま
た、今までに無いような表現手法を用いる時、施工者はどのように造ってよい
か解らない事態が生じますので、造りかたを指示する役割もあります。素晴ら
しいアイデアやデザインがあっても、それを建築として実現できなければ意味
が無くなってしまいますから大変重要です。

先に「作品の生命線」と書きましたがディテールはその作家や作品の綱領のよ
うなもので、創られる建物の思想、規範、意図、眼目などを表しているといえ
ます。その建物の一部分のディテールをみるだけで建物に対する作家の考えが
伝わります。それが、建物全体に貫かれていることに気付かされると感動が湧
き上がります。

一般的には表に出てくるコンセプトや建物全体の外観を評価されますが、それ
らはディテールの裏付があって成り立っています。例えば違う素材の組み合せ
によって建物全体を表現しようとすれば、その素材同士がぶぶつかり合う部分
のデイテールによって表現は大きく変わりそれによって外観が形成されます。
多くの作品を残している作家は自分が生み出したディテールを繰り返し用いま
す。それが個性となり作品の生命線となるので、その作家に詳しい人は初めて
みる作品でもディテールをみればその作家が設計している建物であることがわ
かります。

ディテールの無い建物は存在しないと言ってよく、極当たり前(一般的)の建
物にもディテールはあります。ただ、特別な表現、個性的な表現をしている部
分に考え抜かれた形跡がないと映画のセットのような仮説的で一時的に取り繕
った空間になり、そこに居ると大変違和感を感じます。重要な部分に精魂傾け
る必要性は何事にも通じることだと思います。




///// 02 住宅設計入門 //////

ここでは、一般の方を対象に毎回テーマを決めて建築設計に関するアドバイス
をさせていただきます。

第52回のテーマは「塀について」

戸建住宅を建てるときに、敷地の周囲を塀で囲む場合と囲まない場合がありま
す。敷地の条件によって決められることもありますし、店舗併用住宅であった
りカーポートなどを設けた場合など機能的な理由によることもあります。また
、塀を設けるにしても四周高さ2メートル程度のブロック塀を設けることもあ
るしネットフェンスを設けることもあります。いろいろな条件や建築主、設計
者の考え方で違いが出て来る部分だとは思いますが、建物以外の部分でもある
為余り考慮せずに計画してしまっていることも多いのではないでしょうか。

塀の計画は住宅の設計にとって大変重要な意味を持ちます。特に都市型狭小住
宅では重要になります。敷地が限られているので、塀を設ける範囲や種類で住
宅の計画に大きな影響を及ぼします。塀を計画する場合、意識するのはセキュ
リティ、プライバシー保護、採光、通風、必要面積などだと思います。これら
全てを満足させるにはとても広い敷地が必要になりますから、建物の平面計画
と照らし合わせて調整し決定していくことが多いのではないでしょうか。項目
を一つ一つ取り上げて考察すると尽きなくなりますので、代表的な例を挙げて
考えてみたいと思います。

まず、塀を設けない場合を考えてみます。設けないなど考えられないという方
も多いと思いますが、設けないときに生じるリスクを解決できれば問題がない
という考え方も出来ます。塀が無いときに問題になるのはセキュリティーとプ
ライバシー保護だと思います。これは2階にリビングダイニングを計画し、1階
の開口部に面格子やセンサーを設け型ガラスを用いることによってある程度解
決できます。塀が無ければ建物の周囲が丸見えになるのでかえって進入しにく
くなるという利点もあります。通風、採光については塀が無くなり良好になり
ます。塀を設けないことで基本計画を進めて行き、隣地との関係から必要にな
った部分だけ塀を設けるという進め方もあります。敷地面積が厳しく、庭がほ
とんど無い場合に考えられる方法だと思います。

建物の外観に合せて道路側に植栽帯を設け、その内側に塀を造るといった塀を
重視した考え方もあると思います。どちらかというと敷地に多少余裕があれば
多くの方が試みる方法だと思います。また、このような塀を造る場合セキュリ
ティーとプライバシーを重視する傾向が強く重厚な塀を用いることが多いので
はないでしょうか。注意する点はコンクリートブロックを用いる場合塀と建物
は1メートル程度離す必要があります。建築基準法で長さ3.4メートルごとに高
さの1/5の控え壁を設けなければなりません。鉄筋コンクリートや型枠コンク
リートブロックを使用することも出来ますが、この場合塀自体の重量が重くな
りますので基礎が大きくなります。これらを解決する為に良く使われる方法と
して、アルミ製の目隠しフェンスを用いる方法があります。シンプルで落ち着
いたイメージを保ちながら通風も出来ます。

また、塀に門扉を設けて出入口を造る場合、玄関までのアプローチが重要視さ
れますので、ある程度の奥行きを用意して計画する必要があると思います。も
しそれが不可能であれば玄関廻り部分の塀を無くし、植栽帯を回り込ませると
良い雰囲気が創りやすくなります。

塀は外構工事の要であり、外観や生活環境に大きな影響を与えます。工事費も
結構かかりますので熟慮の上計画していただきたいと思います。




///// 03 お知らせ //////


◎コモンプレイス スタジオのホームページに木造住宅の耐震診断業務のペー
 ジを追加させていただきました。ページ内のリンク先を詳しくご覧いただけ
 れば耐震診断、耐震補強の重要性をご理解いただけるように工夫しておりま
 すので是非一度ご覧下さい。
 コモンプレイス スタジオでは計画意匠系建築設計事務所の特性を生かし、
 補強のみでなく同時に快適で使いやすく美しい耐震補強設計を目指します。
 耐震診断、耐震補強をご検討の方はご相談下さい。


◎特殊建築物の定期調査報告業務も行っておりますのでよろしくお願いいたし
 ます。


◎前回まで連載していた「建築材料めぐり」に変わるコーナーを検討中です。
 「コラム」や「住宅設計入門」は割と重い構成になっているので、最新情報
 や住宅に関する豆知識を公開できる場を設けることを考えています。今後も
 よろしくお願いいたします。









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■コモンプレイス スタジオは東京杉並区の一級建築士事務所です。

 小さな事務所ですが打合せスペースを設けましたので住宅設計について何か
 ご相談がある方は是非お越しください。(相談は無料です。)不在のことも
 多いので、おいでくださる方は事前に電話またはメールでご連絡お願い致し
 ます。

 住所・TEL
 〒166-0003
 東京都杉並区高円寺南3-48-14 メゾンムラオカ406号室
 TEL 03-5913-8963
 FAX 03-5913-8964


 ご相談及びラフプランの作成を無料で承ります。お気軽にご連絡下さい。

 長い年月、設計事務所に勤務した経験を生かし徹底した現場監理を行い安全
 で健康的な住宅をご依頼主に提供します。

 ご依頼主との対話を重視し、アイディアを提供し着実に理想の家創りを進め
 て行きます。

 誠心誠意をモットーに豊かな日常空間と建築文化の創造を目指しております
 ので是非ホームページをご覧ください。

                     http://www.commonplace.jp/

※メールアドレスはホームページをご覧ください

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【発 行】コモンプレイス スタジオ         commonplace studio
【編 集】池澤 雅弘                 masahiro ikezawa
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