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『これからの住宅設計』(ID:0000230971) 読者登録解除フォーム
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・・・・・・バックナンバー第053号

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  ・・・これからの住宅設計・・・      第053号(2011.01.26)

   建築設計者の立場から住宅を考えるヒントを提供します。
                published by commonplace studio
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「これからの住宅設計」は戸建住宅や集合住宅(マンション)またそれらの改
修等、生活空間を作ること全般を題材にして、設計者の視点から住宅の在り方
を読者の方々と一緒に考えてゆくメールマガジンです。

建築設計、住宅設計に関わる話題を取り上げ、住宅設計者としての経験や理念
をお話することにより、家創りについて違った視線で考える機会を提供するこ
とを目指しています。

読者の方々が住宅を設計する過程に触れることにより、家創りについて何か新
しいことを発見していただければ幸いです。



                        コモンプレイス スタジオ
                          代表  池澤 雅弘

※集合住宅の計画案(ボリュームチェック)を行います。長年の経験に基づく
 提案をさせていただきますのでご相談下さい。

※木造住宅の耐震診断、耐震補強のページをホームページに公開しました。

※バックナンバーは下記ホームページでも御覧いただけます。
 誤字等も含めて、記事の訂正が必要な場合は、ホームページ上で修正させて
 いただいています。

                      http://www.commonplace.jp/



■目次

 01 コラム -----------------「抑制と挑戦」
 02 住宅設計入門--------------No.53 スケール感
 03 word of life--------------No.01 サステナビリティ
 


///// 01 コラム //////


「抑制と挑戦」

建物を建てるとき多くの問題(課題)が同時に発生しそれを手際よく解決しな
がら計画をまとめることを設計者は要求されます。古来から用強美が建築には
求められ使いやすさと強さと美しさのハードルは最初から存在し、現代ではそ
れに予算や法規、環境対策など多くの事項が加わります。これらを別々に考え
ていたのでは一つの問題が解決してもそれにより他の問題が発生することにな
りますから、建築を設計することは多くの問題を同時に解決する行為といえま
す。どのような仕事でも同じようなことがあると思いますが、建物という恒久
的な物体が残るので、建築は将来を予測し多くの条件を成立させまとめ上げる
ことを意味する「計画、設計」という言葉が使われる象徴的行為ではないでし
ょうか。

複数の問題を解決する方法は大きく分けて二つの方法があると思います。一つ
は個々の問題が他の問題に影響を及ぼさないように抑制しながら計画を進める
方法。もう一つは画期的なアイディアを投入することにより一つの問題の解決
によって他の問題も同時に解決する方法が思い浮かびます。前者は問題を仕様
、規格というパッケージに包み込み、そこからはみ出無いように設計を進める
ことにより合理的に計画をまとめる方法で、住宅設計の世界ではハウスメーカ
ーが得意とする方法だと思います。在来工法でも決められたスパン、決められ
た高さなど規範に則りながら設計を行うことは良くあります。ただ想定を超え
た極端に小さな敷地、限られた予算、複雑な形態などを求められた場合に対応
できないこともあると思います。クレームは無くなり短時間で設計が出来るよ
うになる方法ですが、その場所特有の条件を取り入れた生命感のある設計をす
ることは難しくなります。

画期的なアイディアの投入による問題の解決は作品性の高い建物に良くみられ
ます。その空間で何かを表現しようとするとき、問題から発生する負の要素を
利用しながら新しい空間を生み出す方法は昔から有ります。解りやすい例を挙
げると周囲の環境が騒がしかったり前面道路に交通量が多かったりした場合、
敷地境界側に壁を廻らした上で中庭空間を創ることにより外部からの影響を防
御しつつ室内に十分な採光、通風、緑地を確保することが出来ます。また極端
に狭い敷地に部屋を積み上げることにより、個々の部屋の独立性と刺激的な空
間構成を取得する方法もあります。問題(課題)そのものが作品の主題になる
ことも珍しくありません。

二つの方法を書き並べれば多くの人が「アイディア投入の方法」の方が素晴ら
しいと感じると思いますが、そのアイデアがどの程度効果的かどうかは建築家
の技量や思想によって大きく変わります。そしてそのアイディアによって全て
の問題が解決することはまずありません。主要な幾つかの問題を解決しても予
算が余計にかかったり、冷暖房の効率が悪くなったり負の要素を生み出すこと
がほとんどだと思います。そのため建築家は手綱を緩めず知恵を出し続けなけ
ればなりません。自分の考えを投入して新たな空間を生み出す飽くなき挑戦が
あって初めてかたちになるものだと思います。希望をほぼ満足している「抑制
の方法」と多少の問題が残るが予想を超える空間を生み出す「アイディア投入
の方法」を最終的に選ぶのは施主です。施主の協力が無くては「アイディア投
入の方法」は成り立たないと思います。そして、建築家は施主が納得し覚悟を
決めることが出来る設計をしなくては作品としての建築を生み出すことは出来
ません。






///// 02 住宅設計入門 //////

ここでは、一般の方を対象に毎回テーマを決めて建築設計に関するアドバイス
をさせていただきます。

第53回のテーマは「スケール感」

常にメジャーを持ち歩いている建築設計者は多いと思います。これは自分の気
になった寸法をその場で計り記憶するためです。また日頃自分が使っている寸
法が正しいかどうか実感するために同様の生活体験をしたときにその寸法を確
認することもあると思います。さらに寸法に関する研ぎ澄まされた感覚を養う
ために、目測の技量を高める訓練として寸法を測ることもあります。

建築を職業にしていない方でもある程度のスケール感を磨くことは実生活に役
立ちますし、自分が家を建てようと思ったときは強力な武器になります。具体
的には部屋の大きさにそぐわない電化製品や家具を購入することが避けられ適
切なレイアウトが出来ます。さらに計画の都合で通常より若干せまい計画がさ
れることもあるし、体格の違いによって適切な必要寸法は違ってくるので、ト
イレの奥行きが狭い計画やキッチンの作業スペースが狭い計画を指摘すること
が出来ます。

スケール感を身に着ける方法は常にメジャーを持ち歩き気になった寸法を測る
ことが基本ですが、基準となる寸法を覚えておきそれと比較しながらスケール
感を身に着ける方法が手軽ですし効果的でもあります。例えばいつも使ってい
るダイニングテーブルから壁までの距離を覚えておきそれが適切か窮屈か余裕
があるか意識しておけば応用が利きます。実体験している自分の家のいろいろ
な寸法を覚えて置き、その寸法は理想と比べてどうなのか意識することでスケ
ール感は身につきます。また細かいところでは窓の額縁の厚さ(見付寸法)や
巾木の高さも覚えておくと雑誌などで写真を見たときにその違いが部屋全体の
雰囲気を変えていること気づき、自分の好みを明確にすることが出来ると思い
ます。

日頃から寸法を意識してスケール感を身に着けることによりプロポーション感
覚も身につけることが出来ます。建物の外観を見て壁面に対して窓の大きさが
アンバランスであったり窓の並びが不均一であったりした場合、気になりよう
になります。計画上仕方が無いことも多いと思いますが、簡単に修正すること
が出来ることもありますのでこだわりを持つのは良いことだと思います。その
他庇の出や柱型梁型の大きさ、隣地との離れなども心地よい寸法を感じること
が出来るようになって来ます。

寸法の感覚は人類普遍の感覚といってよく黄金比などの研究は昔から行われて
きました。歴史的建造物等を見る際もスケール感を身に着けるほど味わい深く
感じられるようになると思います。




///// 03 word of life //////

ここでは住生活にかかわる言葉を取り上げ、その言葉と住宅の関りについて考
えてます。
社会現象用語から商品名まで幅広く取り上げて行きたいと思います。

第1回のテーマは「サステナビリティ」

サステナビリティ(sustainability)は持続可能性と訳され低炭素社会を目指す
これからの社会におけるキーワードの一つです。例えば石油などの化石燃料は
採り尽くしてしまえばなくなってしまいますから、サステナビリティがないこ
とになります。太陽光発電は太陽はほぼ永久的に存在しますのでサステナビリ
ティがあるといえます。

ロンドンオリンピックはサステナビリティをテーマにすることにより誘致を勝
ち得ました。あえて工場跡地や汚染された場所を会場にすることにより大規模
な再開発事業を誘発することに成功しています。再開発により汚染された川や
土地を浄化させ、工業化される前の住みやすい街に戻す計画が進んでいます。
一つの街を汚染させ住みにくくなったら他に新たな街をつくるのではなく、オ
リンピックを契機に再開発を行うことによりその街を生き返させる計画は街の
サステナビリティを追求しています。

サステナビリティを追求することはただ長く使い続けることとは違います。長
いスパンに渡って継続できるシステム(仕組み)をつくることだと思います。
スクラップアンドビルドが批判されることがありますが、きちんとした仕組み
があれば問題が生じた時点で壊して新たにつくることは決して悪いことではあ
りません。例えば木造の住宅を建てた時必要をなるだけの植樹を行い、50年後
その樹木が製材される頃に建て直しの時期が来ればサステナビリティの優れた
建築行為となるのではないでしょうか。日本の森林率は国土の7割近くですが
、これは自然の恩恵だけではなく必要性からクリエイトされたものだと聞きま
した。日本は昔からサステナビリティの意識が高い国であったと思います。







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■コモンプレイス スタジオは東京杉並区の一級建築士事務所です。

 小さな事務所ですが打合せスペースを設けましたので住宅設計について何か
 ご相談がある方は是非お越しください。(相談は無料です。)不在のことも
 多いので、おいでくださる方は事前に電話またはメールでご連絡お願い致し
 ます。

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 東京都杉並区高円寺南3-48-14 メゾンムラオカ406号室
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※集合住宅の計画案(ボリュームチェック)を行います。長年の経験に基づく
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 長い年月、設計事務所に勤務した経験を生かし徹底した現場監理を行い安全
 で健康的な住宅をご依頼主に提供します。

 ご依頼主との対話を重視し、アイディアを提供し着実に理想の家創りを進め
 て行きます。

 誠心誠意をモットーに豊かな日常空間と建築文化の創造を目指しております
 ので是非ホームページをご覧ください。

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【発 行】コモンプレイス スタジオ        commonplace studio
【編 集】池澤 雅弘               masahiro ikezawa
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